脳みそがないブログ

基本百合漫画レビューとコラムの予定。

【コラボ企画……?】吉野宅で実写版「バクマン。」を見たので私目線で面白いを語ってやんよ【感想】

バクマン。DVD 通常版

 

ままならねーな人生は まるで週間連載だぜ

──めだかボックス モノクロ版16より

 

3月〇日深夜のできごと

吉野君と二人で深夜にお笑い見たり映画見たりして爆睡したので結局てきとうに終わった企画なのですが、やります。(鋼の意思) 

 

「お互いの推し映画を見せ合ってレビューしようず!」という「気まま夢日和」の吉野君とのコラボ企画。

 

私の題材はイングランドジブリこと「ハリーポッターシリーズ」の代一作、賢者の石。吉野君が見たことないとか同じ地球人として恥ずかしいことを言っていたのでこれを機会に見せたところ、久しぶりに見たせいで私が大興奮でオタクっぷりを披露しました。やっぱセブルスなんですよね。

 

そして吉野君が第一志望でドラフトしたのがバクマン。(実写版)」ということで見ました。面白かったです。

 

今更なのですが、当たり前のように登場してる吉野君というのは牛丼チェーンとは全く関係がなくてですね……。

唐突にエッセイを書き始めたり、秘密結社を作ったり、アマ漫画家を志望してるよく分からない方なのですが。

リアルで交流があって、後でブロガーと知ってちょくちょくブログ話なんかしていたりします。

 

twitter.com

 

s405notfound.hatenablog.com

 

さて、いうて邦画だし「バクマン。」がつまらなかったら原作と比較して思いっきりアンチしてやろうと思っていた私なのですが、普通に面白かったので吉野君の話も参考にしつつレビュー一本くらい書けそうなので書きます。

 

あらすじ

おじさんが漫画家で、死んだ。好きな子のデッサンを隠れてやってるような平凡な高校生、主人公・真城最高に、高木秋人はこう言った。

 

「僕たち二人で漫画家になって、ジャンプで一番を目指そうぜ」

 

バクマン。」とは男子高校生二人組と、編集とライバルと同志が作り上げる一本の作品である。

 

 個人的な感想

原作との差異や映画の設定について書くのが面倒だけど通ぶれるよなーと思っていたんですけど、既にやってる方がいらっしゃいました(笑)

 

d.hatena.ne.jp

 

なるほど改めて作りこまれた作品ですね。というか一回見て原作の記憶も朧気なのにこんな深いレビューはできないな……と思ったので思いっきり個人的感想を書きます。つまりいつも通りだな?

 

最高と秋人の配役について

これは一番言われてることになっちゃうんだけど、「最初は佐藤健神木隆之介の配役が逆って言われていて、蓋を開けてみたらこの配役以外ありえなかった」とは吉野君の談。(嘘)

 

まあ言わんとすることはわかります。穏やかな感じの最高は神木、垢抜けてる感じの秋人は佐藤健という気はします。

 

いやいや佐藤健は穏やかですよ何言ってるんですか「仮面ライダー電王」見てくださいというのはすごい分かりみが深いのですが今は許してください。電王語りだしたらこのレビュー終わりません。

 

まあそんな評価とは変わって本作の配役。賛否両論ありましょうが私としては「最高が佐藤健、秋人が神木は合っていたな」と思います。

 

というよりも作品の雰囲気が原作とだいぶ変わっていて、漫画を通した青春劇を主題に置いてるんですよね。

 

原作はどちらかといえば「漫画界とはどういうものか」、「売れる作品とはなにか」みたいな漫画家視点の見方やそこから生じていく必然とも呼べる妙なイベントにニヤリできるところが好きだったんですけど。実写版はよくも悪くも青春ドラマとして仕上がっている。スポコンのスポーツの題材を漫画にしたみたいな。

もちろん「バクマン。」のシビアな漫画界を描く点もしっかりと押さえているけれど、やはり時間の制約もあり重きを置いていたのは前者だったのかな、と思います。

 

本作では主体となって動くのが最高、それについていくのが秋人だった。あるいは焦点を最高にあてることでそう見えました。

力強さのある演技で佐藤健が主役っぽいといいますか。漫画版であれば引っ張っていく役が秋人なので配役が佐藤健でもいいのでしょうが、映画では最高にその役を与えているのでこのキャスティングでなければならなかったのかな、と思います。

 

私的一番の見どころはサカナクションの音楽

www.youtube.com

 

サカナクション大好きなんですよね。

言わずと知れた名曲「新宝島」が主題歌の本作。実は劇伴もサカナクションが担当しているとのことで特に音楽にも注目しながら見ていました。

 

www.cinra.net

 

音楽は多用せず、聞かせるところでしっかりと聞かせる。また本編では漫画を描く描写に勢いを持たせるため映像をMVのように活用していました。さっくりと終わらせるシーンも確かなボリュームがあって見ごたえがあったと思います。

映像に音楽が合わせているというより音楽に映像が合わせているような独特な雰囲気が良かったですね。

 

個人的に残念だったのは最高と秋人、エイジのアクションシーン。

なにがしたいのかは分かるんだけど、映像として拙く見えてしまうというか。ここは原作を読んでいるからでしょうか? 羽生えた。

 

そしてエンディング。新宝島が大好きなんですけど、音楽に合わせた映像も良かった。最高と秋人が卒業式に黒板に漫画を描くシーンでイントロが流れて、「タタラッタタラッ」と気持ちのいいリズムと共にこれからの作品について語り合うのが、これから漫画家として駆け上がっていく二人を思わせて気持ちがいいですよね。ここまで音楽あっての映画というのも珍しいと思います。

 

サビの部分のカットインはMVでもあるのですが、やはり好きですね。「やると思った」という感じでニヤニヤしてました。

 

エンディングは吉野君が大絶賛していたんですけど(まあ彼は基本的にいつでも大絶賛でしたが)、特にコミックの背表紙でパロディしてるのがすごい良かったそうです。確かにスタッフの愛は感じましたね(笑)

漫画は分かりませんがそういう作り手の愛が伺える作品は大好きです。(一応漫画レビューサイトの管理人なはずなんですがそれは)

 

友情・努力・勝利は個人的には気に入っていない

というより「バクマン。」に合っていないと思いました。上で載せたレビューサイトでは最後の漫画家全員で漫画を仕上げる展開は元ネタがあるそうですが、個人的にはあまり好きではなかったな。

 

本編を通して一本の漫画を最高と秋人が描いてきたわけなんですよ。であれば二人で完結させるべきだと私は思う。

 

まあ現実にはそれが無理かもしれませんが、それなら仕上がらなくてもよかったというのは言い過ぎかな? とにかく言いたいのは全員で漫画を描いたあれに納得がいっていないということ。

 

「この漫画の作者は俺だ。俺以上に上手く描ける人間がいるはずがない」

 

最高がエイジに放った言葉こそ全てであり、であるならばその意地を貫いてほしかった……というのが個人的な感想です。ちなみに吉野君はこの展開を大絶賛してました。

 

まあ、とはいえ編集長の「君たちの勝ちだ」は正直ニヤリとしてしまいましたけどね。その後で福田さんが「おっしゃああああ!!」って叫ぶのがもう完全に部活のノリでなんだかなぁって気はしましたけど……。

 

そしてクライマックス。一位を勝ち取った二人が手を叩き合わせる。言わずもがな「SLAM DUNK」の名シーンであるけれど、冒頭から引っ張り続けてきた握手の伏線をここで回収するのは震えた。分かってる分かってると思っていたらこの裏切り方はズルいって。

 

不満があるのは恋愛シーン

吉野君も言っていたので間違いないと思います。(小並)

原作と比較しなくてもこれはそう思う。だって小豆との会話が少ないですもん。それが最高の行動のルーツとなっているのもアレですが、最高は元から漫画家になりたかったと明示されてるのでそこは許す。

 

最高たちの漫画の台詞を上手くかけてきたのは好きな展開でしたけどね。

 

総評

文句も言ってしまうレベルで熱中して見れました。

 

漫画家の世界観と青春劇が上手く混ざり合っていて、ストーリーとしての見ごたえもそこそこですが、音楽と映像の演出が高いレベルでまとまっていました。

 

映像作品として見ていて飽きず、面白かったです。邦画を褒めるのも珍しい。(エアプ勢)

 

それでは吉野君の「ハリーポッター」の感想を期待しています。

 

バクマン。DVD 通常版

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